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カシミール語 (Kashmiri, कॉशुर, ) は、主にインドのジャンムー・カシミール州西部で話されている言語である。パキスタンにも少数の話者がいる。インド・アーリア語派のダルド語群に属し、この語群の中ではもっともよく知られた言語である。話者の人口は約558万人(2001年)〔。 インド憲法の第8付則に定められた22の指定言語のひとつである。スリナガル一帯で話される方言が標準的と考えられている〔Koul (2007) 1.1〕。ただし、ジャンムー・カシミール州の公用語はウルドゥー語である。 インド語派の大部分の言語の語順が SOV であるのに対し、カシミール語はドイツ語と同様のV2語順を取る。 カシミール地方は、14世紀以降イスラム国家の支配を受け、イスラム化が進んだ。1907年まではペルシア語が公用語であり、それ以降はペルシア語の影響を強く受けたウルドゥー語が公用語になった。このため、カシミール語はペルシア語の強い影響を受けている〔Koul (2011)〕。 == 音声 == ほかのインド語派の言語と異なり、カシミール語には それぞれの短母音と長母音に加えて、中舌母音 および短い が存在するため、短母音が8つ、長母音が7つ存在する。さらに鼻母音も発達している〔Koul (2007) pp.900-901〕。インドの言語の中でも非常に多くの種類の母音のある言語である。ただし、カシミール語の母音の分析は学者による意見の違いがある〔Masica (1993) pp.112-113〕。 子音では ts tsh と c ch とを区別する。いわゆる有声帯気音が存在しないのはパンジャーブ語と同様だが、パンジャーブ語のように声調を発達させてはいない。 カシミール語の子音のもうひとつの特徴は口蓋化子音であり、 以外のすべての子音について口蓋化子音を音韻的に区別する〔例は Koul (2007) p.902 より〕。語末でも対立がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カシミール語」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kashmiri language 」があります。 スポンサード リンク
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